そもそもFXが分かっていなかった 2
前回、FXの取引について両替と異なり”証拠金”というもので成り立っているという内容を記事にしました。
今回は、証拠金取引出てくる、”強制ロスカット”や”レバレッジ”について記事にしていきます。
強制ロスカット
名前だけは聞いたことの有るロスカット
FXをやろうとも考えていなかった頃、そんな時でさえ「強制ロスカットで資金が吹き飛んだ」なんて話をどこからともなく聞いていました。
ここでは、かなり暴論ですが”強制ロスカット”がどういう物かの私自身のイメージを書きたいと思います。
ロスカット発生前に出てくる”含み損”
取引において損失が出そうな時に”強制ロスカット”の危機が迫ってくるわけです。
例えば、円とドルのペアで取引を行う場合、”円→ドル→円”という一連の流れを完了することが1回の取引となるのです。
ドルに変えた後、円高が進むと円に戻した時に損失が発生します。
この円に戻すと損失が発生する状態が”含み損”となるわけです。
含み損の段階では取引は完了していません。
その為、円安が進み円に戻した時に利益が発生する状態まで待てば損失は出ません。
取引しているのは自分のお金じゃない
含み損があり、円安を待っている間に問題となるのが 、前回記事の「FXは証拠金を担保に証券会社の資金で取引する権利を得る」という内容です。
証券会社は、取引する権利と発生した利益を渡してくれます。
そして、利益だけを渡してくれるということは当然無いので、損益もユーザーが補填する必要が有るのです。
もし証拠金が1万円で、含み損も1万円となったらどうでしょう。
ユーザーとしては含み損が少しでも少なくなる、もしくは利益へ転じるまで待ちたいです。
しかし、証券会社としてはそうはいきません。
このまま含み損が2万円、3万円と増えていけば証拠金1万円では賄えなくなってしまします。
この時です。これ以上は含み損を証拠金で補填出来ないという時、強制的に取引を成立させ、損失を証拠金で補填出来る金額に収めます。
これが”強制ロスカット”です。
レバレッジって?
ロスカットの話だけだと印象の悪い証拠金取引
ロスカット話をみると、保証金取引であるが為に強制ロスカットというデメリットが有ると感じます。(ユーザーが破産しないように行う処理なので、実際はデメリットとして挙げる内容ではないのかも?)
いきなりマイナスイメージの保証金取引ですが、保証金取引だからこそ出来る特に個人投資家には嬉しいシステムがあるのです。
そのシステムが”レバレッジ”です。
自分の資金以上の取引が出来る?
ロスカットの話のなかで、「含み損を証拠金で補填する」という話をしました。
つまり、含み損が保証金で補填出来るであれば、証拠金より多いお金を取引に使っても良いということです。
例えば下表の様に、最初10,000円をドルに変えます。(状態①)
その後、レートが変わり、円には戻していないので含み損が発生しています。(状態②)
※話を簡単にするために手数料等を無しに仮定します。
状態 | レート | 円 | ドル | 含み損(円) | |
① | 1円=100ドル | 10,000 | → | 100 | 0 |
② | 1円=99ドル | 9,900 | ←もし円に戻したら | 100 | -100 |
10,000円を取引していますが、含み損だけで考えると保証金100円でも補填出来る計算になります。(これはレバレッジ100倍)
この様に、証拠金取引では保証金以上の取引が可能となるのです。
現在では、個人向けだと最大でもレバレッジ25倍を最大としているところが多いみたいです。
レバレッジを25倍かければ取引額が25倍になるので、利益も25倍となります。
資金の限られる個人にはありがたい制度ですね。
当然デメリットが
レバレッジをかければ利益は増えますが、当然損失が出た際には損失も増えます。
つまり、含み損が増えるスピードがレバレッジを掛けた分だけ増え、強制ロスカットに陥りやすくなってしまいます。
レバレッジを掛ければ掛けるほど、リスクを大きくしてしまいます。
相場が予測できるような玄人で無い限り、大きなレバレッジは掛けない方が良いと考えます。